ぼく、異食症っていう心の病気。
伸びたり縮んだりする洋服が大好物なんだ。
ぼくは、いつからかお母ちゃんの洋服をあむあむとかじる様になっちゃったんだ。
食べ物以外のものを、習慣的に口にしてしまうのは、異食症っていう心の病気なんだって。
今のお母ちゃんとは別の、生まれてすぐの頃におっぱいをくれていたお母ちゃんや、一緒におっぱい争いをした兄弟がいたんだけど、すぐに離れ離れになっちゃって・・・。
ぼくも気づいていないんだけど、本当は心のどこかでさみしいのかな。
たまに、ぼくに混ざっているインターナショナルな血がうずくこともあるから、そのせいもあるのかな。
ちょっとかっこつけてみたけど、ぼくは日本と外国のハーフみたいなんだ、かっこいいでしょ?
動物病院のおヒゲの先生が言ってたんだ。
お母ちゃんは、ぼくが洋服を食べることをすごく心配して、ぼくに洋服が見つからないように一生懸命隠すんだけど、ぼくはちょっと賢いから、籐の引き出しだって開けちゃうんだ!
ぼくの戦利品。
でもね、ぼくはエライから、少しだけおとなしくすることに決めたよ!